ありがとう、ありがとう。
初めて会ったのは19歳のとき、短大のキャンパス。
仲間のうちでも、とてもしっかりしている彼女は頑張り屋でとてもやさしい。
酔うと笑い上戸で、カラオケで踊りながら唄って、
それでも足りず、みんなで盛り上がって道路でも唄って家まで帰ったり。
いつもアバウトな私にテスト前のレクチャーから飲み会のワリカン計算まで
「もう…、実花はしょうがないなぁ」
と、仕方なく許してくれる、そんな頼れる大好きな友人。
卒業してからはなかなか会えなかったけれど
「どうしても実花にやってほしいから!」と、結婚式の司会に呼んでもらったり、
東京に行ったら突然誘い出したにもかかわらず、
「え~…。だよねえ…。もう実花だもんねぇ」
と、一緒に飲んでは笑って。笑って、笑って。
待ちに待った赤ちゃんができたと聞いた時は
彼女のお母さんとも泣きながら喜んだっけ。
年齢を重ねるにつれ、お互いの環境の変化から
少しずつ細くなっている気はするけれど、
会ったり電話で話したりしたらすぐに太い関係に戻れる、
そんな学生時代の貴重な友人が
この世界からいなくなってしまいました。
彼女から
「実花にピッタリでしょ!!」とプレゼントされた
フェラーリのスパークリングワイン。
いま頑張っている事が、うれしい結果になったとき
これをF1のシャンパンファイトのように空けて報告するね、と約束したのに。
あなたの息子さんにお母さんの若いころの素敵な話や面白話を伝えるわ。
どれだけあなたを待ち望んで待ち望んでいたのかも。
“会えるのが当たり前”じゃない。
それが誰であっても。
出会いは大切にしたいと
改めて彼女が教えてくれた気がします。
ありがとう。
さよならの前に、もっとありがとう。
必ず笑って飲むからね。